公金横領事件が引き金

宿泊施設である「花園守口ふるさと村」(以下「ふるさと村」)に配置されていた職員が公金を横領し、懲戒免職となったのは、2017年11月でした。職員による公金の横領は、2005年の合併頃から始まりました。宿泊客の過小報告や仕出し弁当代の誤魔化しが横領の内容ですが、証拠書類を廃棄していること、自分の財布から「ふるさと村」の食材を購入していることなどによって、どれだけの着服が行われていたのか、判然としませんでした。事情聴取の中で、着服した金額は300万円程度だと思うという本人の申し出があり、本町は、300万円を受け取り留保することにしました。
12月に入って町は元職員を刑事告発し、警察による捜査が行われましたが、 2018年4月、検察は起訴猶予(十分に社会的制裁を受けている)とし、不起訴処分となりました。

2016年度決算不認定に

「ふるさと村」の公金横領事件について報告があったのは、2017年11月、決算審査が終わってからでした。しかし、事件が発覚し調査が始まったのは10月中旬であり、2016年度の決算審査の最中でした。公金の着服と会計の改ざんは、2016年度も行われている疑いが濃厚なので、決算委員会に報告するのは当たり前のことだったと思われます。
議会は、町当局の不誠実な態度を問題にし、「ふるさと村運営事業会計決算」を不認定にしました(水道事業会計決算を除く決算会計全体も不認定)。

事業終結「ふるさと村」廃止へ

8月20日、議会全員協議会が開かれ、守口市は「ふるさと村運営事業」を終結したいという意向をもっていること、本町が公金横領分の損失分として300万円を守口市に支払う方向であることが報告されました。
22日、守口市で運営連絡会議が開かれ、本町と守口市は、これらのことを確認し、事業の終結、協定書や覚書、条例の廃止、今年度の事業への負担などの協議は事務レベルで詰めていくことになりました。
守口市と本町の姉妹都市は、ひきつづき継続されます。残される施設をどうするのか。この課題が残ります。各団体の合宿場所として生き残れるのかどうか、注目されます。

「花園守口ふるさと村」ってどんな施設なの?

「ふるさと村」設立の歴史は、1974年に遡ります。
「ふるさと村」は、大阪府下の過密都市7市が大阪府を通じて和歌山県に働きかけ、保養地を探すところから始まりました。7市の1つである守口市が保養地として選んだのは花園村でした。
1976年〜77年、大阪府と和歌山県による補助金各6000万円、計1億2000万円を得て花園村の「山村と都市協同の山村振興モデル事業」として建設されたのが「ふるさと村」でした。同じ年に守口市は、花園村内に守口屋内レクリエーションセンター(体育館)を建設しています(体育館は2005年9月、合併直前に村に無償譲渡)。
設立の時点から「ふるさと村」の運営経費の赤字は守口市が8割、花園村が2割を負担するようになっていました。
花園村と守口市は、2つの施設建設を出発にして関係を深め、1981年5月、姉妹都市提携を結んでいます。開村後「ふるさと村」には、杉の子ハウスやコテージ、総合研修棟、体験交流センターを設置されていますが、施設はすべて花園村が建設しています。つまり「ふるさと村」の運営主体は村であり、守口市は赤字の補てんのみを行うという関係だったということです。
この関係を合併後、かつらぎ町は踏襲し、覚書を交わしています。ただし赤字の負担割合については、2009年4月、変更覚書を交わし守口市7割、本町3割に改められています。