第5期介護保険事業でサービスが後退

第5期介護保険事業でサービスが後退


要支援1・2は予防給付の対象外!?
「介護予防・日常生活支援総合事業」は実施するな

改定介護保険法は、民主、自民、公明、みんなの党の賛成で6月15日に成立しました。日本共産党は反対しました。
施行後10年の介護保険制度は、「保険あって介護なし」の言葉に象徴されるように、高すぎる保険料・利用料負担や深刻な施設不足、実態を反映しない介護認定、利用限度額によって利用できる介護サービスが制限されるなど、多くの問題が噴出しています。
今回の改定は、こうした問題の解決には手をつけず、新たな給付抑制を盛り込むなど、利用者・家族に重大な影響を与えるものです。

第5期作成委員会が発足

8月にかつらぎ町第5期介護保険事業計画の作成委員会が発足しました。
手元にかつらぎ町の「第5期介護保険事業計画」策定のためのアンケート調査結果があります。前期から今期までの変化の特徴を拾ってみると──

「認定された要介護程度についてご本人はどのように思いますか」
@低すぎる
10・1%(前回)
→15・1%(今回)
@よくわからない
21・1%(前回)
→24・5%(今回)
※介護認定システムが変更され、低い介護認定結果になるケースが増えた。

「ご本人の担当であるケアマネージャーまたは、地域包括支援センター職員は、自宅へ訪問していますか」
@2・3か月に1回程度
6・8%(前回)
→12・0%(今回)
@訪問がない
2・5%(前回)
→6・3%(今回)
※職員不足で忙しくなり、手が回らない状況

前回の改定によって、利用者からみて介護サービスが悪くなった一端がよくわかる結果だといえます。
本町の作成委員会は、このアンケート結果をよく分析して、介護サービスの充実をお願いしたい。

新たなサービス低下につながる法改定 

改定介護保険法は、「医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが切れ目なく提供される『地域包括ケアシステム』の実現をめざす」として、国会に提出されたものです。
改定の目玉の一つとして、市町村は、「介護予防・日常生活支援総合事業(以下総合事業)」を創設できるようになります。
総合事業は、要支援と介護保険非該当の高齢者を対象とした事業で、市町村独自の福祉事業になります。予防給付のうち、市町村が定めるものと、配食、見守りなどの生活支援や権利擁護などを総合的に支援するとされています。

3つの問題点

今回の改定では、総合事業を実施する市町村は、要支援者一人ひとりに従来の予防給付を受けさせるのか、総合事業に移行するのかを判断します。
総合事業は、市町村独自の地域支援事業なので全国一律の基準がなく、サービスの内容も料金設定も全て市町村まかせになります。

問題点① 総合事業をふくむ地域支援事業の事業費は、介護給付費の3%以内という制限があります。
問題点② 市町村が利用料やサービス内容を決定しますが、予算に制限がある上、全国一律の基準がないので、人員、施設、運営などサービスの質を担保する制度設計ができない可能性があります。
問題点③ 要支援の人を総合事業に移すかどうかは、市町村が決定します。本人の意志が優先されないケースも生まれる可能性があります。

問われる市町村の姿勢

前回の改定では、要支援の人が予防給付へと押しやられました。今回は、事実上介護給付サービスの対象から排除されてしまう方がでます。市町村は、保険給付か「総合事業」かという判断の中で、その姿勢が問われます。日本共産党は、総合事業については、実施すべきでないと考えます。
(つづく)

Comments are closed.