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議会請願採択は住民の意思


議会請願をどう扱うか

憲法第16条では、請願権は何人にもあるとしていますが、これを受けた請願法第5条は、「官公署において、これを受理し誠実に処理しなければならない」と規定し、請願の実行までは求めていません。処理=実行ではないということです。

地方自治法第125条は、「採択請願の処置」を規定しています。

「(町当局に請願を)送付し、かつ、その請願の処理の経過及び結果の報告を請求することができる」─ここに議会請願の意義と重みがあります。

「採択後」の町当局の責任は重い

この関係を踏まえた地方自治法の逐条解説(松本英昭著─学陽書房)では、「(送付を受けた請願に対し、)当局が誠意をもってその処理に当たるべきはいうまでもないが、必ずそのとおりの措置をしなければならないというものではなく」とした上で「請願の趣旨に沿い難い」ものについては、「理由を付して議会に報告する…ことが適当である」としています。

この趣旨を踏まえ、多くの自治体では、議会における請願採択を重視し、実行する努力をおこなっています。

採択後 38 年たって実現!?─学校給食

かつらぎ町の議会はどうでしょうか。

「学校給食の完全実施について」の請願が議会で採択されたのは昭和48年9月28日です。38年後ようやく実現の運びとなりました。これは、議会における請願の採択を軽視してきた結果です。小学校の給食実施率は、99%です。38年もの間、町民は、どうして待たされたのでしょうか。

かつらぎ町議会は、本格的な議会改革に取り組みます。議会で採択された請願を速やかに町当局が実現するよう迫る必要があります。それが、請願を可決した議会の責任であり、住民の請願権を生かす道ではないでしょうか。

台風12号被害 復旧費に4億円を予算化


日本共産党議員団
9月議会の全議案に賛成

9月定例議会は、9月2日から20日までの19日間の日程で開かれました。町当局からは、人事案件2件、台風12号関連の追加議案を含め予算案13件、条例案3件、決算1件が上程され、全議案が可決されました。また、請願2件が採択されました。一般質問は4人。山本町長最後の議会となりました。

一般会計補正予算の主な内容は──
〈災害復旧費〉
・台風12号による被害に対する災害復旧費4億239万円が追加補正されました。党議員団は、今回の被害は、激甚災害の指定を国に要求することを主張していましたが、実現しました。
〈総務費〉
・紀北病院前バス停整備工事費176万7000円計上。屋根付きベンチ一脚を設置。
〈衛生費〉
・上志賀地区水道施設補助金177万円。
・児童虐待防止対策強化事業備品──電動アシスト付き自転車2台分。
〈商工費〉
・電気自動車急速充電施設設置工事費733万5000円計上。設置場所は道の駅。
〈土木費〉
・道路維持費
町道維持修繕工事費200万円。
〈防災費〉
・救助資機材購入補助金200万円。10団体分。

負担軽減へ──問われる町当局の姿勢


介護保険料は5000円を超える ─── 負担は限界
一般会計からの繰り入れと低所得者への減免制度で
保険料の抑制を(下)

介護保険料問題は、介護保険11年の今日、「出口のない」深刻な事態を迎えています。厚労省は、「このままでは第5期保険料の全国平均基準月額は、5000円を超える見込み」(7月11日第5期介護保険事業〔支援〕の策定に係る全国会議)としています。

高齢者負担は限界

介護保険は、半分が税金、半分が保険料でまかなわれています。保険料分(50%)は、人口構成を踏まえ、65歳以上が20%、40歳〜64歳が30%を負担しています。(図1)。
高齢化が進み介護サービス利用者が増えたり、介護サービスや施設整備の充実を進めると、それに比例して介護保険料が高くなります。自治体は、このジレンマの中で身動きが取れない事態に陥っています。
一方、65歳以上の高齢者の中で、8割以上の人は、1円も介護サービスを受けていません。多くの人にとって、介護保険は「掛け捨て」の保険のような状態です。
実際には、サービスを利用しないのに、少ない年金の中から天引きされる高い保険料に対し、「これ以上の負担は無理」という声は圧倒的です。高齢者一人当たりの月額基準額が5000円以上になるともう限界だといわれています。

公費負担を増やすしかない

介護保険の公費負担は5割。この負担割合に対し、制度当初から公費負担が低すぎるという指摘がありました。自公政権末期に国は、「介護職員処遇改善臨時特例交付金」制度(2009年度〜2011年度)を導入しました。これは、劣悪な介護の現場の職員給与を改善するために行われたものです。
職員給を引き上げるために介護報酬は、3%引き上げられました(1人あたり1・5万円相当)。これをそのまま実施すると保険料が跳ね上がるので、国は引き上げた3%の半分を国庫負担にして、別枠で補填するという措置を取りました。
これによって、国の実質的な負担は、57%〜58%になっています。これは、5割の国庫負担では会計が成り立たないことを意味します。臨時的措置で別枠扱いしているところに国のかたくなな姿勢が現れています。

「財政安定化基金」の取り崩しだけ

今回の法改定では、公費負担を増やさず、「財政安定化基金」の取り崩しを条文化しました。しかもこの基金の取り崩しは、2012年度限りです。

9月議会では、宮井健次議員が一般質問で介護保険の改定問題を取り上げました。「財政安定化基金」についてのやり取りを紹介します。

問 現在4900円の保険料(全国平均は4160円)は、財政安定化基金を取り崩すと、どれ位の保険料抑制につながるのか。
やすらぎ対策課長 本町は、2400万円拠出しておりますが、1000万円取り崩して保険料に充てたとしても、一人50円程度の抑制にしかなりません。
問 ①一般会計からの繰り入れ、②低所得者に対する減免制度、この仕組みづくりを「作成委員会」の中できちんと位置づけ、保険料の抑制をすべきです。

(注)財政安定化基金
都道府県に設置されている基金で、国、都道府県、市町村が3分の1づつ拠出しています。介護保険財政に不足が生じる場合、市町村に貸付・交付されます。

第5期介護保険事業でサービスが後退


要支援1・2は予防給付の対象外!?
「介護予防・日常生活支援総合事業」は実施するな

改定介護保険法は、民主、自民、公明、みんなの党の賛成で6月15日に成立しました。日本共産党は反対しました。
施行後10年の介護保険制度は、「保険あって介護なし」の言葉に象徴されるように、高すぎる保険料・利用料負担や深刻な施設不足、実態を反映しない介護認定、利用限度額によって利用できる介護サービスが制限されるなど、多くの問題が噴出しています。
今回の改定は、こうした問題の解決には手をつけず、新たな給付抑制を盛り込むなど、利用者・家族に重大な影響を与えるものです。

第5期作成委員会が発足

8月にかつらぎ町第5期介護保険事業計画の作成委員会が発足しました。
手元にかつらぎ町の「第5期介護保険事業計画」策定のためのアンケート調査結果があります。前期から今期までの変化の特徴を拾ってみると──

「認定された要介護程度についてご本人はどのように思いますか」
@低すぎる
10・1%(前回)
→15・1%(今回)
@よくわからない
21・1%(前回)
→24・5%(今回)
※介護認定システムが変更され、低い介護認定結果になるケースが増えた。

「ご本人の担当であるケアマネージャーまたは、地域包括支援センター職員は、自宅へ訪問していますか」
@2・3か月に1回程度
6・8%(前回)
→12・0%(今回)
@訪問がない
2・5%(前回)
→6・3%(今回)
※職員不足で忙しくなり、手が回らない状況

前回の改定によって、利用者からみて介護サービスが悪くなった一端がよくわかる結果だといえます。
本町の作成委員会は、このアンケート結果をよく分析して、介護サービスの充実をお願いしたい。

新たなサービス低下につながる法改定 

改定介護保険法は、「医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが切れ目なく提供される『地域包括ケアシステム』の実現をめざす」として、国会に提出されたものです。
改定の目玉の一つとして、市町村は、「介護予防・日常生活支援総合事業(以下総合事業)」を創設できるようになります。
総合事業は、要支援と介護保険非該当の高齢者を対象とした事業で、市町村独自の福祉事業になります。予防給付のうち、市町村が定めるものと、配食、見守りなどの生活支援や権利擁護などを総合的に支援するとされています。

3つの問題点

今回の改定では、総合事業を実施する市町村は、要支援者一人ひとりに従来の予防給付を受けさせるのか、総合事業に移行するのかを判断します。
総合事業は、市町村独自の地域支援事業なので全国一律の基準がなく、サービスの内容も料金設定も全て市町村まかせになります。

問題点① 総合事業をふくむ地域支援事業の事業費は、介護給付費の3%以内という制限があります。
問題点② 市町村が利用料やサービス内容を決定しますが、予算に制限がある上、全国一律の基準がないので、人員、施設、運営などサービスの質を担保する制度設計ができない可能性があります。
問題点③ 要支援の人を総合事業に移すかどうかは、市町村が決定します。本人の意志が優先されないケースも生まれる可能性があります。

問われる市町村の姿勢

前回の改定では、要支援の人が予防給付へと押しやられました。今回は、事実上介護給付サービスの対象から排除されてしまう方がでます。市町村は、保険給付か「総合事業」かという判断の中で、その姿勢が問われます。日本共産党は、総合事業については、実施すべきでないと考えます。
(つづく)

東日本大震災──9億円の救援募金が日本共産党へ


ひきつづき支援を──ボランティア募集

東日本大震災から半年がたちました。被災地では、被災者のみなさんの懸命な努力で復興への努力が始まっています。しかし、同時に多くの被災者は、依然として不自由な避難生活を余儀なくされ、先の見えない不安と苦しみのもとにおかれています。

日本共産党に9億円の義援金が寄せられました

日本共産党は、震災発生後、現地対策本部を設置し、全国にボランティア派遣を要請し、物心両面にわたる支援を行っています。
被災者救援のために、日本共産党が取り組んでいる「東日本大震災救援募金」は、震災・原発事故から半年間で、都道府県委員会・各地区委員会に9億円を超えて寄せられています。
9月15日現在、党中央委員会は、寄せられた救援募金の中から義援金を83自治体(3県41市31町8村)と22の農協、46の漁協、14の商工会議所、37の商工会、43の消防団に直接お渡ししています。これと併せて、救援物資の購入・輸送、救援活動資材などのボランティア活動経費を被災地に直接届けています。届けた総額は、8億9000万円になります。

日本共産党が取り組んできたこと

sinnsai2れとは別に、現地で活動する日本共産党の組織を通じて現地の要望を把握しながら、全国各地から米、野菜、果物などの食料やタオル、石けんなどの日常生活用品を届けてきました。中には、大工道具、小型船舶、フォークリフトなどもありました。
ボランティア活動では、現地の社会福祉協議会に結集して、瓦礫の撤去などを行うとともに、資格を生かした健康相談、理容・美容サービス、特技を生かしたコンサートなどをおこなっています。また、物資を届けながら被災した方々の要望を丹念に聞き取る活動を重視し、生活と生業(なりわい)の再建に向けた支援に取り組むとともに、政府や地方自治体に対し必要な対応を求めています。
紀北地区委員会でも、3次にわたるボランティア支援をおこない、15人を大船渡市と陸前高田市に派遣しています。


 

ボランティア参加者を募集します

●東日本大震災被災地支援
〔日程〕
10月9日〜14日
〔行き先〕
岩手県大船渡市
〔支援物資〕
自転車、未使用の衣料品など
〔派遣費用〕
通行費・ガソリン代等で20万円程度必要です。募金にご協力ください。
宿泊と食費(2万円程度)は自費です。

●台風12号被害地域支援
〔日程〕
毎週土・日
〔行き先〕
和歌山県日高川町

〔問い合わせ先〕
日本共産党紀北地区委員会(☎22ー7573)


 

12号台風災害復旧の予算4億円

政府が台風12号被害を激甚災害に指定──かつらぎ町では党議員が要求

台風12号による記録的豪雨は、県南部を中心に大災害を引き起こし、今も2次災害の危険に直面しています。
かつらぎ町では、台風12号のときに、自主避難を含め10世帯21人、床上、床下浸水などとともに、町道、農道、河川、農業用水路など数10か所の被害が発生しています。9月議会の最終日(16日)に台風12号に伴う災害復旧費の予算4億230万円が計上され、採択されました。審議の中で党議員団は、町当局に対し、かつらぎ町も含め台風12号による被災自治体に激甚災害指定を行うよう国に働きかけるよう強く要求しました(国は9月20日、台風12号による豪雨被害について激甚災害に指定することを閣議決定しました)。

水道料金一世帯当たり月100円の値下げを


優良企業の健全経営

水道会計
かつらぎ町の水道事業会計決算表をみると平成22年度決算は、9916万円と約1億円の純利益があり、過去最高となりました。
ここ数年、同会計の決算は、〈左下表1〉のように6000万円から8000万円台の純利益を上げており、経営は極めて安定しています。
企業会計の指標で見ると①総収支比率143%、②経常収支比率143%、③営業収支比率138%、④自己資本構成比率90%となっており、いずれの指標も優良企業の健全経営であることは明らかです。
日本共産党町議団は、公営企業法にのっとり、県下で6番目に高い水道料金をせめて一世帯月100円の値下げをと繰り返し主張してきました。
しかし、値下げは実現していません。なぜでしょうか。

「公営企業経営健全計画」が語る高い水道料金 

町当局は、本町全体の財政健全化計画にあわせて「公営企業経営健全計画」を作成しています。期間は平成19年度から23年度まで。計画では、財政上の特徴について、「上水道と7つの山間地域の簡易水道、1つの飲料水供給施設を1つの公営企業で運営しており、県下でも特異な運営状況である」と指摘した上で、「……県下の水道使用料10㎥平均は1229円で本町は1550円と水道料金は高い状況です」と述べ、他市町村に比べ高いことを認めています。

「料金改定を図りたい」──その真意は

さらに計画は、「経営健全化に関する施策」として、「県下では高い水道料金になっているので経営削減等により料金改定を図りたい」と〝値下げ宣言〟をしています。
平成23年度は、5か年計画の最終年度です。1億円もの儲けを上げている水道事業会計で、わずか一世帯100円程度の値下げが、できないはずはありません。

値下げに反対する保守系議員

水道料金賛否.001

平成22年度決算の賛成討論に立った氏岡誠議員は、「9916万4000円の利益があり安定した経営をしています」と指摘しました。経営は安定している──保守系議員と日本共産党議員の認識は一致しています。食い違いは、値下げに賛成か反対かという点にあります。会計上実現可能であり、かつ山本町長の公約である値下げに、なぜ保守系議員は反対するのでしょうか。賛成討論がむなしく響きます。
日本共産党町議団は、「公営企業経営健全計画」の最終年度にあたって、あらためて山本町長の公約である水道料金の値下げを求めるものです。

2011年6月議会トピックス


今年11月かつらぎ町内で婚活イベント開催

6月補正予算で、「若者交流促進事業委託料」として60万円の予算が計上されました。
これは〝婚活〟イベントで、かつらぎ町の若手職員で構成するプロジェクトチームの発案によるものです。「少子化対策や定住促進、農業をはじめとした地場産業の後継者確保」を目的に、結婚を希望する独身の男女を対象に出会いの場を提供する事業を行います。

「婚活推進実行委員会」設立を呼びかけ

婚活イベントを担当する企画公室企画係では、「かつらぎ婚活推進実行委員会」の設立を呼びかけるため、紀北川上農業協同組合、かつらぎ町青年団、かつらぎ町女性会議などへ参加を呼びかけています。
イベントは日帰りで、町内での串柿まつりや観光農園への参加などが考えられています。詳細な企画は、実行委員会で決定されます。規模は40人(男女各20人)程度を予定しています。

まちづくりプロジェクトメンバーに期待

40歳以下の若手職員によるまちづくりプロジェクトチームは、平成19年12月に結成され、平成20年1月から本格稼働しました。平成23年度は8人の職員が選ばれ、任期は1年間。8人のうち半分は新規採用の職員です。
少子高齢化と過疎化が同時に進行するかつらぎ町にとって、町活性化は、至上命題です。生まれ育ったこの町を元気な町にすることは、この上なく楽しい夢のある仕事だと思います。
最近テレビドラマになった三重県の県立相可高校食物調理科の生徒たちによって運営されている「高校生レストラン」のように、若者が町の活性化の主役になり、そのまわりの大人や老人が一緒になって新しい町づくりが始まることを期待します。
「がんばれ、まちプロ諸君」
(M)

東芝弘明 2011年6月議会 一般質問


学校支援ボランティアの実現を

学校支援ボランティアとは、ゲストティーチャー、授業支援、放課後学習、清掃や花作り、読みきかせ、学校図書ボランティア、学校行事の手伝い、クラブ活動支援などをおこなう学校の応援団で、住民がどんどん学校の中に入って活動するものです。

このボランティアを組織するのが地域本部です。地域本部は、各種団体などで構成され、代表や事務局がコーディネーター役を務めます。事務局を誰が担うのかが、事業成功のカギを握っています。

「笠田で地域本部を結成した場合、総合型地域スポーツクラブが事務局を担えると思われます」と発言し、総合型地域スポーツクラブに対する認識を質すと、生涯学習課長は次のように答弁しました。

「総合型地域スポーツクラブは、種目と対象を問いません。町にある総合型には、スポーツ少年団の代表者も理事に入っており、総合型を通じてスポーツ少年団に加入する子どもが生まれています。教育委員会は、社会教育計画の中で総合型地域スポーツクラブへの支援を明記しています」

和歌山県は、総合型地域スポーツクラブが、地域本部でコーディネーター役を担えると言っています。この認識を踏まえ、学校支援ボランティアについて教育長に実施を求めました。

「県や国の事業をそのまま導入すると、今までの取り組みが縮小したり、補助金がなくなるとしぼむという懸念がありました。提案を大事にしながら進めていけばいいと思います。今までの流れと新しい取り組みに学びつつ、全町的にどうしていくのかが、今後の課題だと思っています」

前向きな答弁が返ってきました。

伊都橋本地域にコミュニティFMを

観光や防災、災害対策の面でコミュニティFMが果たしている役割を紹介しつつ「コミュニティFMはしもとが開局を目指しています。協力体制をとっていただきたい」と質問しました。

山本町長は、「観光にとってもコミュニティFMは大変効果的です。災害時の活躍も承知しています。広域で相談してみたいと思います」と答弁しました。

宮井健次 2011年6月議会 一般質問


全ての職員が防災士の資格を

宮井議員は、山本町長に対し、防災計画をどのように見直すべきと考えているのか質しました。
山本町長は、「まず庁舎の問題。避難所の問題など今回の教訓を生かして具体的な対応をしていく必要がある」と答弁。
同議員が避難所の総点検と見直しについて質したところ、総務課長は、「57か所ある避難所は、耐震基準による建物の安全性、浸水の危険箇所、土砂災害の恐れのある区域等、点検しています」と答弁しました。
宮井議員は、小・中学生への防災教育の重要性にふれ、高齢化の進む中で、若い人材が求められていることを指摘し、小中学生が地元の地域と一緒に防災訓練や防災教育に参加することが求められていると強調しました。
また、「防災士」の資格取得について質問。まず職員が率先して資格取得を義務づけてはどうかと提案しました。
山本町長は、「実施できるようにしたい」と前向きの答弁を行いました。
さらに、中山間地域の多い本町では、中山間地域の住民への対策として、「孤立中山間地域版 防災ハンドブック」(和歌山大学防災研究プロジェクトチーム作成)を活用した取り組みが重要だと指摘しました。

スクールバスの運行について 

宮井議員は、平成25年4月開校予定の妙寺小学校へ配置される3台のスクールバスの運行について、子どもたちの現在のおかれている地域の実態にあわせて運行するよう要求しました。
3台のうち2台は、三谷地区の子どもたちが利用。残り1台は、短野地区の子どもたちが利用します。
ところが、スクールバスの運行には、小学校から4㎞以上離れていないと対象になりません。短野地区は、4㎞以上離れているので、無条件に利用できますが、広野地区の子どもたちは、4㎞以上という基準以下なので適用されません。
同じ短野地区の子どもたちの中で利用できる子とできない子が生まれ、教育上の公平性を欠く状況が生まれてきます。宮井議員は、差別なくスクールバスの利用ができるよう教育委員会に要求しました。

「子ども・子育て新システム」を考える(2)


保育事業が福祉ではなくなる
──── 市町村が保育事業に責任をもたなくなります

保育事業を福祉から切り離すと保護者の負担が増える
サービスを受けられない事態も

憲法25条と児童福祉法

日本の福祉制度は、憲法25条の規定を拠り所にして発展してきました。
「第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」
生活の中で憲法25条の規定を意識している方は少ないかも知れません。しかし、この規定があったからこそ、戦災孤児対策が中心だった児童福祉法が、すべての子どもの権利を守る法律として発展したのです。
児童福祉法は、市町村に保育事業の実施責任があることを定め、保育が必要な子どもを保育所に入所させる責任を明確に規定しています。保育所への入所決定や保育料の設定も市町村が行います。民間の保育所への入所の場合でも、この原則は変わりません。保護者が保育について契約を交わすのは、市町村です。

保護者負担の増大は避けられない

「子育て新システム」が国会で成立すると、保育サービスが児童福祉法から切り離され、福祉事業ではなくなります。市町村には、保育を実施する責任がなくなり、保育の必要度の認定と保育時間などのサービス量の区分の決定をおこない、保育所を紹介するだけになります。
保護者は、入所できる保育所を探し、保育所と直接契約を結びます。保育料は、政府が公定価格を設定します。音楽や体操、特色のある保育などのオプションサービスを認めたり、入学金の徴収を行うことが可能なので、実際の保育料はかなり高くなることが懸念されます。
現行では、所得に応じて負担する応能負担原則が貫かれています。低所得であれば、保育料が無料になるケースもあります。しかし、「新システム」は、保育事業を福祉から切り離すので、保育料は一律負担となります(応益負担)。残業などによって、市町村が認定した保育時間を超える保育サービスを受けなければならない場合、全額自己負担となります。
市町村は、「子ども手当」とともに保育については、「幼保一体給付(仮称)」いう補助金を保護者に給付します。しかし、この給付も福祉事業ではないので、一律の給付になることが予想されます。
このような制度変更が行われると所得の低い人は、保育サービスを受けられなくなるでしょう。

保育所が市場に開放される

変化するのは、これだけではありません。
保育事業を福祉から切り離すもう一つのねらいは、保育所を市場に開放するところにあります。現行制度では、保育所を開設するためには、市町村の認可を受けなければなりません。「新システム」は、国による施設設置の最低基準を廃止し、基準設定を市町村にゆだねるとともに、認可制度を廃止し指定基準さえ満たせば、株式会社でも個人でも保育事業に参入できるようになります。
マンションの一室を施設にしている無認可の保育所や3人の保育士で9人まで子どもをみる「保育ママ」と呼ばれる施設も保育所になることができます。
国が保育所に給付する補助金は、保育のために使用する必要をなくし、株主への配当金や本社への繰り入れを可能にしようとしています。

保育制度と福祉が壊される

国は、多様なニーズに応じた豊かな保育事業の展開をうたっています。しかしそれは、負担できる利用料金の額によって左右されるものになります。
充実したサービスを受けたいのであれば、応分の負担をして保育サービスを受ければいい、所得の低い人は、園庭や給食もない劣悪な施設でそれなりの保育を受ければいいというのが「新システム」の考え方です。
民主党政権は、自公政権の新自由主義的な構造改革を引き継ぎ、憲法25条を焦点にして社会保障を全面的に改変しようとしています。介護保険、後期高齢者医療制度、障害者自立支援制度の次に焦点になっているのが保育制度です。
保育制度は、児童福祉法の根幹をなす制度です。これが福祉から切り離されると児童福祉法は、解体の危機に直面します。保育制度が危ない。福祉が危ない。──進行している事態を伝えいっしょに運動を起こすことが大事になっています。
(おわり)