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「子ども・子育て新システム」を考える(1)


政府が進める「子ども・子育て新システム」で
児童福祉法が骨抜きになる ──── 市町村が保育事業に責任をもたなくなります

国の幼保一元化への動きには児童福祉法の基本をなくしてしまう重大な考え方が盛り込まれています

幼保一元化の検討にむけ審議会設置へ

かつらぎ町は、2011年度から幼保一元化の検討を具体的に始めるために「幼児教育・保育運営審議会」の委員を選任して、審議を始める予定です。
3月議会で教育委員会は、この「運営審議会」の委員は、すべて充て職によって構成すると答弁しています。審議会委員をすべて充て職にすると、選出母体で役職が終了するたびに審議会委員の差し替えが起こり、議論が蓄積されません。
日本共産党議員団は、このことを指摘しつつ、「事務局は保育士と幼稚園教諭を中心に構成し、そこで十分に案を検討すること」を提案しました。
この提案は、歴史的な経緯をふまえたものです。かつらぎ町は、1980年代から2園の保育所の民間委託をすすめ、幼稚園1園を廃止しました。その際、町は、幼稚園や保育所の意見を聞かずに事務を進めました。
全国の先進事例では、保育所と幼稚園の事業内容と経験を重視して、検討の軸に保育士と幼稚園教諭をすえ、内容豊かな幼保一元化を実現したところがあります。日本共産党は、保育士と幼稚園教諭の意見を何よりも大切にすべきだと考えます。

「新システム」で児童福祉がとんでもないことに

ところで民主党政権によって、保育所と幼稚園は、大きな改革の波にさらされています。
政府は、昨年6月に「子ども・子育て新システムの基本制度案要綱」(以下「新システム」)を発表しました。
政府は、今年1月中に案を取りまとめ、通常国会で法案を成立させ、2013年度から本格実施を行う計画でした。しかし、「新システムに対し、不安と反対の声が強くなり、さらに3月11日の東日本大震災によって、案の取りまとめが遅れました。作業は4月以降再開される予定であり、「新システム」導入に向けた重大な情勢が進行中です。

現金給付で児童福祉法を骨抜きに

「新システム」はどのような内容をもっているのでしょうか。
国は子育て支援の「包括的・一元的な制度」を作ろうとしています。子育てにかかわる制度には、現金給付の制度や保育所や幼稚園などの施設サービスなどがあります。これらをすべて一元化するのが「新システム」です。考え方の基本は、現金を給付するということです。
国から自治体への交付金は、「子ども・子育て包括交付金」として一本化されます。制度の実施主体は、市町村です。制度設計は、市町村の自由度に任されます。
今までは、国が制度を設計し、財源を確保して事業を実施してきました。これを廃止して、市町村がサービスの基準を策定し、メニューの選択と設定、予算配分などを行います。
国が新制度を導入する最大の目的は、財政の削減です。財政が削減され、裁量権が市町村にゆだねられると、憲法が保障する最低限度の福祉が後退しかねません。
国民への子育て支援は、現金給付が基本となります。子ども手当、妊婦健診、一時預かり、地域子育て支援などは、「すべての子ども・子育て家庭を支援する給付」として位置づけられます。
また、働いている親子などを対象とした育児休業給付や保育・学童保育、3歳児以上の幼児教育などは、「両立支援・保育・幼児教育給付」(仮称)となる予定です。
国は一定の補助金を出す。あとは国民が自由にサービスを選択するという考え方です。

市町村が保育事業から完全撤退 

これによって、保育事業が大きく変わります。最も重大なのは、市町村に保育の実施責任がなくなることです。現行の児童福祉法第24条は「その監護すべき乳児、幼児又は第三十九条第二項に規定する児童の保育に欠けるところがある場合において、保護者から申込みがあつたときは、それらの児童を保育所において保育しなければならない」と規定しています。
この規定にもとづいて各市町村は、保育所を設置したり、私立の認可保育所に事業を委託してきました。しかし「新システム」が導入されると、市町村の責任は、「保育の必要度」を認定し「幼保一体給付」という補助金を支払うだけになります。
保護者は、自分で保育を行っている事業者を探し、直接契約を結ぶことになります。事業者の保育料は、事業者が自主的に設定します。これらのことがどのような問題を生み出すのか。次回もいっしょに考えてみましょう。(つづく)

平成23年度予算と党議員団の実績


党議員団の実績をまとめました

小学校卒業まで医療費無料化へ

今年4月から6歳までだった町単独の医療費無料化は、12歳まで年齢が引き上げられました。これは、2010年6月議会で宮井健次議員が一般質問で取り上げたもの。

可燃性粗大ごみの収集を実現

今まで可燃性粗大ごみは、処理場への直接持ち込みとなっていました。4月からは、申し込むと町が自宅まで収集に行くサービスを実施します。2009年12月議会で東芝弘明議員が要求したものです。

福祉タクシー券──年間500円券20枚に

「年間初乗り分12枚」だった福祉タクシー券が「年間500円券20枚」に改善され、一度に複数枚使用できるようになりました。
これは2010年9月議会で宮井健次議員がガソリン券との併用と併せ利用者の人数を増やすよう提案していたものです。

子宮頸がんワクチンの予防接種無料化実現

今年度から中学1年生から高校1年生相当年齢の女子の子宮頸がんワクチンを無料で接種できるようになりました。これは、東芝弘明議員が、2010年6月議会で、公費による予防接種を要求していたものです。

「地域主権改革一括法」は国民に何をもたらすか

民主党政権が目玉政策にしてきた「地域主権一括法」が4月末に成立しました(日本共産党は反対)。
この法律は、国の国民に対する生活環境の最低基準を保障する責任(憲法25条)を投げ捨てるもの。そもそもこの憲法25条に基づき保育所や高齢者・障害者施設、公営住宅などの運営や設備の最低基準が定められています。
「一括法」は最低基準を地方にゆだねるもので、住民サービス切り下げを一層進めるものです。

東芝弘明 2011年3月議会 一般質問


問 ALTを直接雇用に
(教育長)今後十分考えたい

ALTを直接雇用に

問 ALT(外国語指導助手)事業の目標は?
教育総務課長 生きた英語になれることです。ALTは2人です。小学校の高学年の時間数は、年間22時間です。

問 直接雇用から委託に切り替えた理由は?
教育総務課長 平成19年7月までJETプログラムで外国青年を直接雇用していたが、9月から業務委託をしています。JETでは、年間1人450万円でしたが、業務委託は2人で600万円弱となりました。

問 賃金はどれだけですか。
教育総務課長 十分承知していません。

問 町は、委託を労働者派遣に切り替えようとしています。なぜですか。
教育総務課長 委託では教室の中で担任と協議できませんが、派遣契約を結ぶと担任が直接指示、協議できます。

問 不安定雇用である派遣労働を利用するのは、不安定雇用の再生産に手を貸すことにほかなりません。JETプログラムには、交付税措置があり、1700自治体で927市町村が活用しています。戻す考えはありませんか。
教育長 子どもたちの指導へのマイナス面、不利益等は特にないので、現在の形をとります。指摘のことは今後十分考えたいと思います。

新規就農者対策

問 認定就農者制度とは?
産業観光課長 就農計画が認定されると都道府県知事が新規就農者として認定する制度です。

問 制度の核は、5年後に320万円から400万円の所得が上がる計画になっているかどうかです。農業は、自己資金や設備投資の資金がいります。和歌山県は、作物別平均用意資金額を調査しています。認定就農者に補助期間2年、年100万円就農支援援助金を出して支援すべきです。積極的な新規小脳支援をしなければ、農家の減少や遊休農地歯止めをかけることはできません。5件で初年度500万円、2年度以降1000万円というお金になりますが、導入する考えはありませんか。
町長 資金援助は必要かと思います。しかし、財政的な問題があるので、十分検討する必要があると思います。

問 農業大学校の社会人課程は6年目に入り卒業生は75人です。本町に就農した人は何人ですか。
産業観光課長 21年度1人、22年度1人です。

問 希望では、「かつらぎ町で就農したい」という意見が結構あります。でも、受け皿がないので、ほとんどの人が希望を実現できないで他に行っています。住宅と農地のあっせんが必要です。大事なのはネットワークの活用と熱意です。ぜひ頑張っていただきたいと思います。

体力づくりフロアの夜間開業をもう1日

問 あと1日、シルバー人材センターを活用して週3回、各日ごとに夜間の開設をしてほしい。
町長 ぜひ実施したいと思います。

東日本大震災の教訓は── 町内57か所の避難所の総点検を直ちに


──あなたは自分の地域の避難所を知っていますか?──

「想定外とは言わせない」

東日本大震災から2か月が過ぎました。復興への取り組みは始まっているものの、政府の対応は後手に回っていると被災地住民からは指摘されています。

募金約1000万円──人の派遣も

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かつらぎ町における震災後の動きを追ってみると──3・11大震災発生後、町は、募金、物的・人的支援に取り組んできました。
募金は、累計約1000万円(4月30日現在)。これは、募金箱(役場、社会福祉協議会、花園支所、社会福祉協議会花園支所)、自治区、各団体から役場に持ち込まれた分、社会福祉協議会での募金などを集約したものです。
人的支援については、社会福祉協議会2人、上下水道課2人、保健師1人を派遣しています。職員組合からは2人がボランティア休暇をとって被災地支援に行きました。
和歌山県は、岩手県山田町の避難所に県内の自治体職員を1か月にわたって継続的に派遣します。これには、かつらぎ町は5月11日から16日の日程で1人派遣しました。

東日本大震災──対策本部を設置

4月6日、かつらぎ町は「かつらぎ町東北地方太平洋沖地震支援対策本部」を設置しました(本部長は山本惠章町長)。その要綱をみると、この対策本部は、⑴災害対策に関する情報の収集、共有及び提供に関すること、⑵人員、物資その他の支援に関すること、⑶前2号に掲げるもののほか、対策本部の設置目的を達成するために必要なこと、となっています。事務局は総務課消防係。事務局は次の4項目を所掌するとなっています。
(1)総合的な情報集約と調整に関すること
(2)備蓄物資の支援に関すること
(3)職員派遣及びその準備に関すること
(4)総合的な町民からの相談及び対応に関すること

町内の避難所──危険がいっぱい

それでは、かつらぎ町内の避難所は、どうなっているのでしょうか。
かつらぎ町地域防災計画によると避難所は57か所(下表)。うち①昭和56年以前建築物が避難所に指定されているのは18か所、②紀の川浸水想定区域内8か所、③土砂災害危険区域内16か所となっています。
東日本大震災から2か月が経過しても、町当局は避難場所の総点検すら行っていないというお粗末な実態です。今回の震災の教訓をどう受けとめているのか、「想定外」だと言わせてはなりません。
(M)

読売テレビ 土曜ドラマ「高校生レストラン」


このドラマから地域活性化のヒントを学ぼう
宮井健次議員が一般質問で紹介した「まごの店」のお話がドラマに

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高校生レストラン=「まごの店」が連続テレビドラマになります。これは、三重県相可高校食物調理科の生徒が始めた活動を読売テレビがドラマ化したものです。宮井健次議員は、09年9月議会の一般質問で「まごの店」を地域活性化の例として取り上げたことがあります。

〝高校生レストラン〟=「まごの店」とは

「まごの店」とは、三重県立高校食物調理科の生徒が運営する調理実習施設です。この実習施設は、多気町の複合施設「ふるさと村」の中にあり、レストランの食材は、この村の中にある農産物直売施設「おばあちゃんの店」の食材を利用しています。「まごの店」は相可高校・ふるさと村・多気町による産・官・学が協働して実現したものです。

「まごの店」ふるさと村にオープン  

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「まごの店」がふるさと村にオープンしたのは02年10月26日です。お店の設計は、現役の高校生によるものでした。
開店以来、〝生徒たちのきびきびした元気な姿〟や〝美味しいうどん〟などが話題を呼び、ふるさと村への入場者数が増え、それに伴い「おばあちゃんの店」の売り上げがアップするなど地域活性化にも大いに貢献しています。

紀北農芸高校に食物調理科を──町議会で取り上げる

09年9月議会の一般質問で宮井健次議員が、「地産地消と食育のネットワークづくりについて」というテーマで取り上げた際、高校生レストラン=「まごの店」の活動を紹介し、かつらぎ町にある紀北農芸高校に食物調理科(仮称)を設置し、地元の資源、人材を活用して地産地消で食育のネットワークづくりを行って、かつらぎ町の町おこしの起爆剤にしていくことを提案しました。
この質問をきっかけに、町産業観光課をはじめ、町議会の総務文教常任委員会(当時)や区長会などが視察を行っています。

クラブ活動の一環離職率5%以下に

相可高校が授業として行っている調理実習は週3時間です。「まごの店」での実習は、クラブ活動です。放課後のクラブ活動と合わせると授業以外で週47時間、実習時間が確保されています。これによって生徒は、接客や調理の実際を学び、腕を磨いています。
「まごの店」は、土曜と日曜、祝日、夏休みが営業日であり、最近の売り上げは年4000万円から5000万円です。
生徒は即戦力として社会に出ます。この店を始める前の相可高校の卒業生の離職率は50%を超えていましたが、今では5%に下がったといわれています。

若い力で地域が元気に

「まごの店」と「おばあちゃんの店」を中心とする地産地消の取り組みは、町の活性化、ひいては農業者の生産意欲の向上にもつながっており、地域は若い活力と元気をもらっています。

実在する〝高校生レストラン〟
をモデルにした今どき珍しい〝まっすぐなドラマ〟

ドラマ「高校生レストラン」のホームページは、次のようにドラマを紹介しています。
「実際に存在する高校生レストラン=『まごの店』をモデルに、料理人としては一流だが教師としては未熟者の新米臨時採用教師と閉塞感を抱え将来への夢や希望を容易にはもてない高校生たちが、ぶつかり合いながらも料理を通じて成長し、やがて高校生レストランこそが、生徒と社会をつなぐ真の教育の場であることに気づいていく姿を爽やかな感動とともに描く今どき珍しいまっすぐなドラマ。
それが──
新土曜ドラマ『高校生レストラン』なのです」

この連続ドラマは、5月7日(土)午後9時〜【読売テレビ】で放映されます。

東北地方太平洋沖地震の緊急災害対策を求める意見書


日本共産党は対策本部をただちに設置

日本共産党は、3月11日、志位和夫委員長を本部長とする「東日本大震災対策本部」を設置、16日には宮城県仙台市に「現地対策本部」を設置しました。
党所属の地元国会議員や市町村会議員は、自らも被災し自宅を流されたり、肉親に行方不明者を抱えたりしていますが、被災した方や党組織と力を合わせ、住民の声を聞き、要望をまとめ、事態を改善する努力をおこない、復興をめざして活動しています。

かつらぎ町議会では

かつらぎ町議会は、3月28日(3月議会の最終日)、「東北地方太平洋沖地震の緊急災害対策を求める意見書」を全員一致で可決しました(左の囲み参照)。
この意見書は、日本共産党町議団(宮井健次・東芝弘明)が原案を作成し、赤阪総務産業常任委員長に申し入れ、赤阪議員が提出者、同委員会の議員が賛同者となり実現したものです。
また、これに先立つ予算審議で日本共産党の両町議は、町当局が被災地に支援物資を送ること、職員を派遣し支援すること、現在休校となっている花園中学校に被災地の子どもたちを受け入れること、受け入れ先として定めた9戸の町営住宅に被災した方が入居したときには、生活支援を行うよう要請しました。

 


 

東北地方太平洋沖地震の緊急災害対策を求める意見書

 

3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震は、マグニチュード9.0の巨大地震であり、この地震によって発生した大津波は、東北地方の太平洋側の各市町村に壊滅的な被害をもたらした。また、福島県の第一原子力発電所における災害は、時間の経過とともに状況が悪化しており、非常に憂慮すべき事態となっている。
私たちは、震災によって亡くなられた方々とその御遺族に深く哀悼の意を表するとともに、負傷された方々をはじめとする全ての被災者に心からお見舞い申し上げるものである。
震災による被害は、住民の財産を奪い、交通網やライフラインなどを破壊するとともに、都市機能や地域経済を破壊した。自治体の機能が壊滅的打撃を受けたところも少なくない。被災地では、支援物資などが届きはじめているものの、被災者の困難も増大している。
よって、国におかれては、次の事項について速やかに措置されることを強く要望する。

1.避難所への支援等に必要な経費について早急に予算を組むこと
2.災害復旧と市民生活に不可欠な燃料を早急に供給すること
3.原子力発電所の安全性確保に向けて総力を挙げること
4.ライフラインを早急に復旧すること
5.被災者に対する経済的な支援を強化すること
6.医療品をはじめとする生活必需品の確保と流通システムを復旧すること
7.地方自治体の体制立て直しに対し必要な支援を強化すること

一般会計は120億円を超える大型予算に


笠田小学校、渋田小学校完成へ
3月議会が始まりました

3月3日から平成23年度の予算案をはじめとする3月議会が始まりました。議会の予定は、左の表のとおりです。
予定される議案について、簡単に紹介しましょう。

北浦副町長の再任人事案件を提出

人事では、北浦亮三副町長の再任案が提出され、全員一致で可決しました。北浦氏の任期は4年です。ただし今回は、10月の町長選挙の半年前の人事案件となりました。(なお、北浦副町長は、健康上の問題で4月1日付けで辞職願を提出し、辞職いたしました)
町長、副町長、教育長の給与は、現在、条例の月額給与の規定から10%減額していますが、今年はこれを改めて、5%減額に変更する条例案が提出されています。これによって、町長の月額給与は、63万円が66万5000円、副町長が54万円から57万円、教育長が49万5000円から52万2500円になります。
提案理由では、「引き続き(条例の額から)減額したい」と書かれていますが、実際は、22年度と比較すると増額になります。
なぜ10%減額を改めて5%減額にするのかが焦点となります。
課題になっていたふとんやタンスなどの可燃性の粗大ごみの収集について、1件300円で収集する条例案が提出されています。提案説明では、予約制で収集することが明らかになりました。

一般会計予算の簡単な紹介

平成23年度の一般会計予算は、歳入、歳出ともに120億8000万円の大型予算となりました。120億円を超える予算になったのは南町長の時代に1度ありました。今回は2度目になります。
予算内容の分析はこれからですが、簡単な紹介をしてみましょう。
予算の中で最も増えるのは教育費で27億1800万円(歳出の22・5%、歳出の構成比でトップ)となります。
22年度の教育予算は、15億7600万円の大型予算でしたが、23年度は、この予算をさらに11億4200万円上回ります。
これは、笠田小学校と渋田小学校、妙寺小学校の改築関係の工事費15億1700万円、妙寺中学校の屋内体育館の工事費3億9200万円が組まれたことによります。笠田小学校と渋田小学校及び妙寺中学校は、23年度で工事がすべて完了する予定です。
24年から実施される学校給食は、大谷食品に民間委託されます。予算では民間委託費が計上されています。

小学校を卒業するまで医療費が無料に

土木費は、前年度並みの10億5700万円です。民生費は、24億9100万円で前年度より4600万円増えていますが、教育関係の予算が増えたので、構成比は、24・6%から20・6%に下がりました。
増えた主な理由は、小学校卒業まで医療費を無料にするため実施される子ども医療費の扶助3500万円が新設されたからです。
衛生費は5億6900万円から7億2200万円となり、1億5300万円増加しました。

京奈和の完成と府県間トンネル

町長の所信表明の挨拶では、京奈和自動車道の大野から大谷インターまでの区間は23年度中に完成し、大谷から打田の区間は、25年度中に完成するという報告がありました。
国道480号の府県間トンネルは、平成27年度を目標に供用開始をおこなうという報告がありました。
京奈和自動車道の完成は便利な反面、かつらぎ町を多くの車が素通りするという事態を生み出します。480号の府県間トンネルの開通は、高野山へのルートを作りかえ、交通量を増大させることが予想されます。この条件の変化をどうかつらぎ町の活性化に生かすのかが問われます。

ぜひ傍聴にお越しください

一般質問は、14日と15日です。東芝弘明議員は14日の3番手、宮井議員は15日の2番手で質問する運びです。
条例案などの質疑と採決は10日、予算質疑は18日と23日です。一般質問だけではなく条例や予算質疑では、丁々発止の真剣なやり取りが展開されます。ぜひ傍聴にお越しください。

かつらぎ町の学校給食、いよいよ実施へ


債務負担予算、全員一致で可決
給食費の保護者負担軽減を約束、中学校給食実施へ努力

学校給食は業者選定へ

2月3日、臨時議会が開催され、学校給食実施のための債務負担予算3億6100万円が議会に再提出されました。議会は、質疑の後、全員一致でこの予算を可決しました。この予算が通ったので、学校給食実施に向け委託する業者の選定が行われることになります。
12月議会で同じ内容の債務負担予算は、質疑で紛糾した結果取り下げられていました。出直しとなったこの予算は、一切修正されることなしに可決したことになります。

食い違ったのは民設民営の学校給食ではありません

11月26日に提出された学校給食の実施についての答申と町の方針を比べると、その内容は、大きく食い違っています。12月議会では、この食い違いをめぐって意見が対立しました。どこが食い違っているのか見てみましょう。
学校給食運営審議会への諮問は、民設民営の学校給食をどのような内容で実施するのかというものでした。つまり、民設民営の学校給食の実施は、織り込み済みの問題でした。意見の対立は、民設民営の学校給食の実施にはありませんでした。

センターへの移行は踏みにじられました

食い違いは4点あります。
一つは、民設民営の学校給食をできるだけ早く終了し、かつらぎ町立の給食センターに移行するという点です。
答申は、教育委員会が移行計画を作成して、近い将来移行することを求めていました。しかし、町の方針は、12年間の民間委託を保障し、さらに再委託もあり得るというものでした。できるだけ早く給食センターに移行することも、移行計画をもつことも約束できないというものでした。

民設民営の中で中学校給食実施へ

二つは、中学校給食を12年間の民間委託の期間中に実施するという点です。
答申は、中学校給食と給食センターへの移行は、セットで打ち出されていました。セットで打ちだしたのは町当局でした。
町は、この方針を変更し、民間委託の期間中にできるだけ早く中学校給食を実施するとしました。この方針変更は、町民の願いに積極的にこたえる側面と民設民営の学校給食を固定化する側面をもつものでした。

給食費への補助が実現します

三つは、学校給食費に対して補助を出すという点です。
教育委員会は、答申の審議のテーマに学校給食費の金額を議論していただきたいという態度をとっていました。一食当たりの給食費の議論は、極めて具体的な問題なので委員の方々は躊躇しました。それでも最終結論として、大谷小学校と同じ250円程度という答申になりました。
保護者負担を軽減するために補助を出すのは嬉しいことです。しかし、これは、審議会の討議を非常に軽く扱うものでした。
今回の保護者負担の軽減は、「7年間の民間委託よりも10年間の民間委託の方が委託料が安くなるので、この費用で保護者の負担を軽減したい」というものです。ここにも民設民営の学校給食の固定化への意図が現れています。

委託には投資した資本の回収費が含まれます

四つは、委託費は調理と配送に限るという点を変えたということです。
今回の委託費には、民間業者が投資した資本を回収するという視点が含まれています。和歌山県内の民設民営で、委託料に投資した資本の回収を視野に入れている事例はありません。
業者の中には、投資した資本の回収を考慮に入れない業者はあります。理由も明確です。学校給食の施設は、衛生管理基準が厳しいので、学校給食の委託以外でも介護関係や医療関係の給食の委託を受けられるからです。

わずか一か月
短かった答申の生命力

答申は、教育委員会が「住民の意見を聞く」ために自ら進んで組織したものです。にもかかわらず町の意向にそぐわない答申は、一か月でその生命力を失いました。

手づくりによる地産地消の学校給食の実施を求めます

日本共産党町議団は、指摘をしながら債務負担予算に賛成しました。
賛成した理由は、学校給食の実施は住民の悲願であり、日本共産党は、この住民要求を掲げて実現を求めてきたからです。
日本共産党は、これからも直営による学校給食の実現をめざします。同時に民設民営のもとでも調理員体制を整え、冷凍食品を極力使わない地産地消の手づくりの給食が実現できるようがんばります。

TPPへの参加はわずか10か国──TPPの参加国は極めて少ない


かつらぎ町議会は参加反対の意見書を全員一致で可決

最近、TPPという話が盛んに国会で取り上げられ、新聞やテレビでもニュースになっています。
Tppとは、「環太平洋経済連携協定」のことで、アメリカ、オーストラリア、東南アジア、東アジアなどの国々を対象に関税をかけない自由貿易の協定を結ぼうというものです。
しかし、話の大きさと実際の加盟国との間には、大きな差があります。Tppが発足した2006年5月の時点での加盟国は、シンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4か国でした。
現在は、この4か国に加えて、オーストラリア、ペルー、アメリカ、ベトナム、マレーシアの5か国が参加を表明しています。日本政府が、あわててTPPへの参加を検討すると表明したのが昨年11月の閣議決定でした。今年に入って菅総理は、TPPについて「平成の開国」だと言いました。

問題の焦点は日米協定にある

TPPの問題は、私たちの暮らしに直結します。菅総理のいうようにいいことなのかどうか、見極めることが大事です。
日本を加えた10か国の中で、日米2国のGDPの合計が90・8%を占めます。参加を表明している国は、小さな国が多いので、10か国のTPPは、事実上日本とアメリカの自由貿易協定になるということです。しかもTPPという協定は、すべての分野で関税をゼロにする、例外規定は設けないというものです。
アメリカとの間で、すべての分野が関税ゼロになったらどういうことが起こるのか──ここに問題の焦点があります。

農業は壊滅的─自給率は14%に

TPP問題で真っ先に反応したのは農業関係であり、農水省の試算は衝撃的でした。試算は、TPP参加により農産物の生産額が4・1兆円減少し、食料自給率が14%に低下、雇用が340万人減少するとし、結論として次のように指摘しています。
――「大規模化」をしても米国は日本の平均耕地面積の100倍、豪州は1500倍でとても競争できない。
――安い輸入農産物との差額を補てんしたとしても食料自給率は下がる。しかも差額補てんに必要な額は2兆5千億円にもなり、国民の理解を得られない。
この警告を正面から受けとめる必要があります。

町議会は全員一致でTPP参加反対

町議会でTPP問題が審議されたのは昨年の12月議会です。議会には、和歌山県農業団体連合会(代表 井上雅夫氏)からTPPへの参加に反対する意見書を提出していただきたいという団体請願が提出され、紀北川上農協からも同じ趣旨の要望書が届いていました。
農業団体連合会も和歌山県内の農協もTPP問題で意見は完全に一致しています。委員会で議論された中心は、やはり農水省などの試算でした。
「これ以上農業を破壊し、自給率を低下させることは許せない。農業を基幹産業としている地域は壊滅的な打撃を受ける」──これが委員会の合意となりました。
請願を付託された総務産業常任委員会は、全員一致で請願を採択し、紀北川上農協が添付していた意見書案を基本に意見書を作成しました。本会議では、全員一致で請願が採択され意見書が可決されました。上記の囲みが、可決した意見書です。
政府は、6月中に参加するかどうかの態度を決定しようとしています。民主党は、この問題では、完全に国民の利益を裏切ってしまいました。日本の農業を守れるかどうか、世論と運動を起こすことが重要です。

国の追加経済対策が予算化


交付金9348万円
組んだ事業は1億1810万円

2月3日、臨時議会が開催され一般会計補正予算が全員賛成で可決されました。
今回の補正予算は、国の経済対策交付金事業の予算化が中心でした。
「きめ細かな交付金事業」は、追加補正されたものです。表にある15事業は、予算化できていなかった懸案の事業について、交付金を活用して予算化したものです。この交付金は、建設事業などハード面と備品などのソフト面の両方に活用できるものです。
保育所の保育室へのエアコン設置は、昨年の猛暑の中でも切望されていました。
教育関係では、来年度から中学校で始まる武道(剣道と柔道)についての防具や畳などが購入されます。吹奏楽用の楽器も購入されます。
議場の放送録音設備は、老朽化し、傍聴人からは聞き取りにくいという苦情が寄せられており、何度も故障していたので改修されます。

「光をそそぐ交付金」はどこに光を?

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「光をそそぐ交付金事業」は、保育所、幼稚園、町立図書館、児童館の図書の購入とスクールカウンセリング事業実施のために予算化されました。
この交付金について国は、いったん基金に積み立てて、23年度と24年度で予算執行することを求めました。活用できるのは、「これまで住民生活にとって大事な分野でありながら、光が十分に当てられて来なかった分野(ドメスティックバイオレンス対策・自殺予防等の弱者対策、知の地域づくり)に対する取組の強化」となっています。町当局は、弱者対策と知の地域づくりの2点で予算化したと説明しました。
しかし、この交付金を活用して図書を購入するので、毎年単独で組まれていた図書購入費は予算化されません。質疑で日本共産党は「これでは光が半減する」と指摘しました。
表にあるとおりこの2つの交付金を活用して1億1810万円の事業をおこなうということです。

極めて異例 交付税の増額補正

今回の補正予算では、交付税が8351万9000円増額補正されました。これは、平成21年度分の国税5税(法人税、所得税、酒税、たばこ税、消費税)の決算剰余金が1兆7600億円あったこと及び平成22年度の国税5税の収入見込額が2兆2470億円になるため、交付税法の改正をおこない地方交付税に繰り入れるものです。
国税5税の収入増は、大企業を中心に法人税収が増えた結果です。これは、不況の中でも大企業の経営がよくなっている反映です。
国による交付金事業と交付税の増額補正によって、21年度末で8億6988万7000円だった本町の財政調整基金(本町の貯金)の残高は、この補正時点で10億2239万5000円に増えました。これは、会計の安定と活性化する財源が生じていることを表すものです。
本町は、会計の安定化を重視するだけで、町民の暮らしの実態を直視して経済対策をおこなう姿勢に欠けてきました。今回の事業が地域経済の強化に生かされるとともに、町の活性化をめざす新たな対策が求められています。