12月定例議会は、「迅速な判断と実行」を政治信条とする井本泰造町長の下での最初の本格的な議会となりました。町長選挙で掲げられた公約をどう実現するかという点に町民の関心が集まりました。一般質問は6人。
注目すべき「公約」の実現は──
公約の第一に掲げた水道料金の値下げについて説明しましょう。
12月議会では、「かつらぎ町水道事業給水条例」の改正が上程されました。内容は、水道使用料の中で、「家庭用B」(基本料金5㎥721円)について、世帯構成員2人以内の条件を廃止しました。
世帯構成員の人数制限を廃止することによって、どういう影響が出るのでしょうか。
例えば、月に8㎥までしか使っていない3人以上の世帯であっても、今までは家庭用Aしか選択できませんでした。しかし、今回の措置によって、家庭用Bを選択できるようになります。8㎥以下の使用水量であれば、家庭用Bを選択することによって水道料金が安くなります(詳細は下表参照)。
使用水量が8㎥以下となっている世帯は全世帯の30%を占めています(ただし花園地域の家庭用Aの基本料金は1004円。花園地域の場合は家庭用Bを選択することによって水道料金が安くなるのは5㎥以下です。使用水量が5㎥以下となっている世帯は25%あります)。
町は、この趣旨を周知するためにわかりやすく広報したいと答弁しています。新しい制度の実施は2012年4月からです。
水道料金値下げの第一歩 家庭用Bの人数制限撤廃で最大3割の世帯で値下げ
日本共産党町議団は、かねてより水道料金の値下げを主張してきました。とりわけ平成22年度決算では、約1億円の純利益を上げていることを指摘し、1世帯当たり月100円以上の値下げは可能だと提案してきました。今回の措置は、一定評価できるものですが、対象は30%の世帯に限られたものです。日本共産党は、さらに全世帯が対象となる値下げを求めています。